マンションの今と昔

構造から住戸プランまで、ずいぶんと様変わりしています。
新しいほうが圧倒的に有利な設備などもあります。

昔のマンションといっても、古くは45年ほど前から10年ほど前のものでは、まった
くの別物といっていいほど違いますので、ここでは25年ほど前の建物と現在の建物を比較してみます。
各部分について見ていきましょう。

①構造体..::現在は耐震性に対する基準が厳しくなっています。昔のすべての建物
がそうとは言えませんが、柱や梁の断面の大きさや鉄筋の数が、今の基準では不
適切なものもあります。超高層の建築の場合、高強度のコンクリートや鉄筋を使
用した最先端の建築技術でつくられます。大手建設会社の認定工法で造られる場
合がほとんどですが『年数を経た建物が少ないために、弊害が出るのか出ないの
か、また、出るとしたらどのような弊害なのかが把握できていないのが現状です。
メンテナンス方法やそれにかかる費用などについては未知数の部分が多く、心配
なところでもあります。なお、数年前から注目されている工法のひとつに、免震構造があります。

②各戸の面積::・・昔のマンションは相対的に小さく、現在は3LDKで80平方、前後と大きくなっています。
③配管方法:::現在のマンションにおいては、給水管など隠蔽配管されるものは「サヤ管」という配管が二重のフレキシブルなもので、
将来、配管替えが可能な仕様になっています。また、可ユニットバスやシステムキッチンはより豪華になり、サイズも大きくなっています。

④内部の床……上階の音が下階に伝わりにくい構造に変わりました。また、壁や天井、建具など、ビニールクロスや塩ビシート、
化粧合板などの材料はシックハウス症候群を防止するために建築基準法でも規制されて、ずいぶんと改善されています。
また、同法律で24時間換気も義務づけられています。

⑤断熱の仕様:…・以前は断熱材としてグラスウールの後施工やフォームポリスチレンなどをコンクリートと一緒に打ち込む工法が多く、
施工もあまり配慮なく行なわれていました。結露などが問題になり、20年ほど前から現場発泡の断熱などが多くなり、
結露にも充分注意するようにはなりましたが、まだまだ問題は多いようです。また地方によっては外断熱工法を採用しているものも増えてきました。

⑥外部の仕上げ……吹付け材からタイル張り仕上げが主流になり、見た目もきれいに、経年の汚れに比較的耐えうるようになっています。
②共用部分……玄関ホールなど広く豪華になり、オートロックや宅配ボックスの採用でセキュリティにも気を遣うようになっています。
⑬インターネット接続……最近は、各家庭でパソコンが普及し、インターネット接続が不可欠になりました。
室内LANを標準装備したものもでています。外部から電話回線などを使って、
エアコンやセキュリティの制御ができるシステムを採用しているマンションもあります。

最近の傾向として、都市の再開発で超高層マンションが多く建てられています。
形態にはさまざまありますが、これもまた、かつてはあまり見られなかった形態です。
他にも様々な比較の情報があります。詳しくはこちら→家 高く売る

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住戸プラン

住戸のプランはどうやって決まるの?
敷地の大きさや法律などの制限をクリアしつつプランは決められていきます。
ほかの物件にない魅力をだすことも、分譲会社にとっては大事です。

マンションのプランは、建築基準法を守りつつ、より多くの住戸を確保することか
らはじまります。奥行きの深い縦長住戸が多いのは、南向きの住戸を経済的な柱割り
(構造計画)に割り分けた結果でしょうし、屋根勾配がきついマンションが多いのは、
デザインというよりも、斜線制限など法規上の高さ制限ギリギリまで住戸を確保するための工夫と考えられます。


住戸のプランは、購入者が決まる前に決定していることがほとんどです。
購入者層はある程度想定されてはいますが、注文住宅とは異なり、設計する段階では居住者(購入者)が実在していません。
ですから居住者に合うきめ細かなプランを望むのは難しく、画一的になりがちです
つくれば売れる時代が終わり、購入者の意識の多様性から、画一的なプランでは対応しきれなくなってきました。
そこで生まれたのが、フリープランや仕様を選択できるオプションです。

しかしフリープランといえども、水まわりや窓の位置を変えることはできませんから、すべてが思い通りになるわけではありません。
また、構造変更が必要になるようなプランの変更はできません。「フリー」という言葉の示す限界を知っておくことが大切です。
その他の情報についてはコチラ→

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住みづらいマンション

社会的、および機能的要因

社会的要因は、近隣地域の環境変化によって起こるものです。都市中心部の移動に
ともなう利便性など立地条件の変化、都市化と自動車通行量の増加にともなう環境条件の悪化などのことです。
利便性や住環境が悪化すると、建物自体の劣化状況とは関係なく、
「住みづらいマンション」になってしまいます。その結果、資産価値が下がったり、
住人の数が減ることで維持管理が難しくなったりすることがあり得ます。

機能的要因の例として、管理組合の弱体化が挙げられます。
例えば、分譲時の購入世代が近いと、後年になって居住者すべてが同時期に高齢化を迎え、管理組合の活動が低下する可能性があります。
また、エレベーターのない階段室型マンションなどでは、高齢者となった居住者が、住みづらいために転居し、賃貸化が進むことがあります。
これも管理組合の弱体化につながります。
その他の機能的要因についてはコチラ→

+会計、税法上の耐用年数十

「建築物の耐用年数」という用語は、企業会計や税法上の分野でも用いられています。
企業会計や税法上の分野では、鉄筋コンクリートの建築物は財務省令で一律に「建物の減価償却期間60年」と定められています。
この耐用年数の目的は、法人税などの課税目的、すなわち企業が減価償却期間を算出するための数字で、物理的な耐久年数とは必ずしも一致しません。
ほかに借地法、住宅金融公庫法、公営住宅法施行令、建物の減価償却期間、自治省固定資産家屋評価基準、
日本建築学会工事仕様書などでも、建築物の耐用年数は定められています。
以上は法定耐用年数のジャンルに入りそうなものですが、建物の経年による実証的な裏づけがある法定耐用年数ではなく、
法令の目的を達成するために設けられたもので、一般的には財務省令のものが代表的な法定耐用年数であるとされています。

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耐久年数は何年くらいですか?

マンションの「耐久年数」とは、経年変化や雨風、地震などで老朽化していく物理的要因のことをいいますが、
寿命に関しては社会的、機能的な要因もあります。

物理的要因

一般的にRC造マンションの耐久年数は長くて50~60年程度といわれますが、しっかりとした設計監理のもとに施工し、適切にメンテナンスを行なえば、
100年以上使用し続けることができる可能性は充分にあります。1.設計、2.施工、3.維持管理の3項目に分けて考えてみましょう。

1.設計……耐久年数および耐久性に深く関わってくるのが耐震性能です。1981年(昭和56年)に建築基準法が改正され、
それまでよりも厳しい「新耐震基準」となりました。設計(躯体の)において新しい基準が採用されているか否かは、建物の耐震性能を知る目安となります。
また、設備などのインフラが長年の使用に耐えうる設計とすることも大切なことです。
2.施工……適切な施工が行なわれるよう、工事監理を行なうことも重要な要素となります。施工上の条件を挙げてみましょう。
①施工時のコンクリートの品質が基準値に達していること。
②鉄筋のかぶりの厚さが適度にしっかりとられていること。
③手抜き工事がないこと(過去の建築実績や信用、社会的評価などで判断)。
④寒冷地でのコンクリート流し込み時の保温養生や、海岸沿いの地域での塩害対策などに適切な処置がなされていること。
3.維持管理……集合住宅の耐久性を高めるには、維持管理が行われていることが不可欠です。
建物の構造部(躯体)や付帯部分(設備など)に対して定期的な点検を実施し、随時、補修を行なう必要があります。
加えて、管理組合が適切な長期修繕計画を立案し、それに基づいて計画的に大規模修繕が行なわれることが重要です。
詳細についてはコチラ→をご覧ください。

◇コンクリートの強度と耐久性の関係◇
「日本建築学会」が発表した、圧縮強度(設計基準強度)
別の耐久性比較を列記してみます。これを見ると、圧縮強度が6N/平方mm上がると、35年耐用年数が延びます。
コンクリートの設計基準強度:大規模補修不要期間
18N/平方mm:§知年
24N/平方mm:約65年
30N/平方mm:約1脾
上記はいずれも、数字上理輪的な最大値なので、
実際には、耐久性を縮めるさまざまなマイナス要因やメンテナンス不良により、寿命が大幅に短くなることは充分に考えられます。

地盤の状態

地盤の状態を調べることが重要

建物を支えることができるような堅固な地盤が浅いところにあるかどうかは、
近隣のデータから推測することはできますが、実際には掘ってみなければ分からないのが現実です。
例えば近くに川があると、予想に反する地盤状況になっていることが多くあります。
また、普段は安定していても地震が起きた時に不安定になる(液状化現象など)地盤もあります。
実際に、阪神淡路大震災では地盤の弱い場所に建てられた一部のマンションが液状化現象で大きな被害を受けました。

地域的な地盤の状態は、国土地理院から発行されている「土地条件図」や、自治体
が作成している資料などによって調べることが可能です。実際にそのマンションが建
つ場所の地盤の状態は、詳細な調査をしなければ分かりませんが、これらの資料で大
まかには把握できます。後述しますので気になる方は参考にしてみるといいでしょう。
勘違いしてはならないのは、地盤の悪いところに建つマンションがすべてダメだと
いうわけではない、ということです。重要なのは、その地盤に対応した基礎工事が行
なわれているかどうかであって、地盤そのものではないのです。
参考資料はコチラ→

もちろん、いい加減な事業者が皆無ではありませんし、予想外の災害などで地盤の状態が変化することもあります。
中古マンションでは、建物の周囲をチェックして、地盤沈下などがないか調べることも必要です。
しかし、マンション建設は施工会社にとっても一大事業ですから、地盤調査やその結果への対処は適宜行なわれていると考えていいでしょう。
事業者よりもさらに詳細に調べることは、現実問題として難しいのではないかと思います


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基礎や地盤について教えて

マンションでは地盤の状態や建物の重量を考えて基礎のタイプが決められます。

建物は重力で常に下に引っ張られていますが、これを支えているのが基礎でありこの基礎を支えるのが地盤です。
人の重さも、家具の重さも、建物の重さも最終的には地盤に支えられているのです。
地盤が不安定であれば、それらの支えも不安定。
安定した地雛に建物を支持させることが重要なポイントになります。

マンションの基礎
基礎は直接韮礎と杭基礎に分けられます。直接基礎は基礎を直接、支持地盤に載せる方法です。
杭基礎は基礎の下に杭を打ち、その杭を堅固な地盤に支持させる方法(支持杭)や、
平面的にも断面的にも均一な地雛にもたせかける方法(摩擦杭)などで安定させて、建物の重量を支えます。
基礎について詳しく知りたい人は→を読んでみてください。

新宿の超高層ビルはべた基礎で、土の上にボンと載っているだけです。地盤が非常
に堅固なので、あれだけ高い建物も安定していられるのです。湾岸のビルは埋め立て
地に建てられていることが多いですが、地盤の浅い部分が軟弱なので、地下数十mも
の深いところにある堅固な地雛まで杭を掘り下げ、大きな重量を支えています。けれ
ども戸建て住宅のような小さな建物の場合は、トータル重量が軽いために、
同様な軟弱な地盤であっても軽微な地盤の補強で済むことがあります。

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大規模マンションと小規模の違い

規模(戸数)の大きなマンションは、外構や共用施設が充実しています。
このような住戸以外の施設の充実は、付加価値として魅力があり、需要を期待できるでしょう。

また大規模マンションでは、小規模と同等の管理費であっても取次サービスなどのソフト面が充実しているものが多いですが、
これも付加価値を高めてくれます。

住戸については、ほとんどのマンションで構造、設備の制約から縦(高さ)方向で同じ間取りになっています。
販売時は階層格差がつけられていて、上階ほど価格が高くなっています。住戸からの眺望や日当り確保のうえで上階ほど有利になるからです。

逆に、下層階は売りにくいため価格を抑えられているケースが多いのですが、
下層階の価格設定を抑えるほど事業収支が悪くなりますので、その分、上層階が割高に設定されるケースもあります。
割高=売却時の資産の目減り幅が大きいということを考慮するなら、環境に関して許容範囲内での階数を選択したほうが得策かもしれません。
中古では思ったほどに価格差がつかないようですから。

同じことが最上階の特殊プラン住戸や角住戸についてもいえます。
戸数が限られますので、希少性という点で一般プランの住戸より有利になると思います。
しかしあまりに特殊なプランでは逆に需要が少ないかもしれません。
そのほか、陽当たりのよい専用庭つきの住戸やテラスつきの住戸なども希少性があるといえるでしょう。
建物の希少性について詳しい情報はこちら→

維持管理状況
築年数を経るごとに建物は傷んできます。
周辺環境・使用状況によって劣化度合いは異なってきますので、
定期的な保守点検や適宜必要な処置を怠ると劣化がさらに広がり、
その修復に予測以上の余分な費用がかかる場合があります。

建物の美観、性能を常時良好な状態に維持していくことが資産の劣化を防ぐ最善の方法です。

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建物のポテンシャル

●RC造……柱や梁、壁を鉄筋とコンクリートでつくります。コンクリートは圧縮
に強く引っ張りには弱い材料で、鉄筋は引っ張りには強く圧縮に弱い材料ですが、
双方を組合わせたものがRC造(「RC」は補強されたコンクリートという英語
の略)です。それぞれの長所を生かした、異種材料を組み合わせた構造なのです。
鉄筋で補強していますが、RC造はS造にくらべると靭性(粘り強さ)が少ない
構造なので、その分、応力(荷重に耐える力)を割り増して設計されています。

●SRC造……S造とRc造をミックスした構造です。RC造の柱や梁あるいは壁
の中に鉄骨を入れて、耐火性能を確保しつつ耐力と靭性を向上させた構造となっ
ています。RC造もSRC造も、外壁にはタイルが貼られたり、コンクリート打
放しになっていたり、同じようにつくられます。

壁式構造とラーメン構造
低層から中高層のマンションの多くに採用されている構造はRC造ですが、この構
造形式には⑪ラーメン構造と②壁式構造に分けられます。

⑥ラーメン構造……柱と梁で骨組みをつくる構造。壁式構造にくらべて開口部を広くとることができる。
室内に柱や梁が張り出してしまうのが難点。

②壁式構造……壁そのものに耐力をもたせる構造。開口部を広くとるのが難しいが、柱梁が張り出さない、すっきりとした室内にできる。
法律上、5階までの建物にしか採用できない(特別な構造検討をすれば可能)構造。
以上、構造種別と構造形式について説明しましたが、建物の安全性は、その違いによって決まるものではありません。
大切なのは安全性を確保する設計と、正しい施工だということを忘れないようにしましょう。
私は→で設計や施工について学びました。

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マンションはどうやってつくられているの?

鉄骨、鉄筋とコンクリートの組み合わせて作られるものが多いです。
構造種別と構造形式は求められる性能によって決まります。

木造で建てられる階数は、一般的なものでは3階建てまでで、鉄骨造(以下S造)、
鉄筋コンクリート造(以下RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(以下SRC造)につ
いてはさまざまな規定があるものの、基本的には階数についての制限はありません。

「マンション」と呼ばれるのは、階数に制限のある木造ではなく、
S造のうちのいわゆる重量鉄骨造(軽量鉄骨造以外)とRC造、SRC造の建物です。

構造種別のいろいろ
構造種別は、居住性や耐震性、耐火防火性、経済性などによって選択されます。
ここ>>で色々な情報を集めることが出来ます。

●S造……柱はH形鋼や角型鋼管で建てられ、梁はH形鋼で架けられます。床はデ
ッキプレートという薄板鋼板を折り曲げたものの上に補強筋を置き、コンクリー
トを流し込んで固めてつくります。また、必要に応じて斜めにブレース(鉄骨の
筋交い)を入れます。鉄骨はそのままでは火災に弱いので、耐火被彊材で柱や梁
を覆い、さらに仕上げ材で包み込みます。S造は許容範囲を超えた荷重がかかっ
た場合でも一気に壊れるようなことが少ない構造です。外壁はALC板などで造
られ、仕上げとしてタイルなどが貼られます。

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資産価値はどうやって決まる?

土地と建物のポテンシャル(潜在能力)が資産価値を左右しますが、売却時の価格は維持管理の状態によっても変わってきます。

資産価値を売却時の価格に置き換えて考えてみましょう。
売却もまた、需要と供給の兼ね合いに左右されますが、どのような要素が関わってくるのでしょうか?

土地のポテンシャル

バブル景気ののち、土地の価格は二極化しているといわれています。もともと人気があって希少性のある土地は、
需要が多いために価格の下落率が少なく、何となく景気につられて価格が上がっただけの土地は、
需要に見合う価格ではなかったがゆえに下げ幅が大きいということです。

新規分譲でも中古市場でも共通していることですが、人気のある沿線や、駅周辺の商業・文化施設の充実度が高いエリアは生活基盤が整っているため、
需要が多いものです土地の価格は今でも下がり続けています。
マンションの購入動機の筆頭に立地条件が挙げられていることからも、土地のポテンシャルが資産価値を大きく左右するといってよいでしよう。
資産価値についてここ>>で詳しく調べる

+段々畑のようなマンションが多いワケ+
土地を最大限有効利用するため、つまり-戸当たりの土地価格を抑えるために、建築法規で許容される限度一杯までの建物計画を行なうのが普通です。
その結果、複雑な形状をした建物が多いのです。

ほとんどが日影規制によるもの(近隣の土地が日影になる時間を指定以下にしなければならない)ですが、
道路、隣地からの斜線制限(指定された斜線範囲以内では建物の高さが制限される)も加わります。

建築基準法が改正され、天空率という新しい方法で設計することも可能になりました。
これは紋切り型の斜線制限とは異なり、近隣への採光の影響が実質的に変わらなければ、斜線制限にとらわれずに計画できるものですので、
今後は建物の形がまた変わるかもしれません。建物の形状がシンプルになることによって、建設コストダウンにつながることでしょう。

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